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プーケット四方山話「小僧でもおじさんは容赦せんぞ!(その2)」

 さて、目的の場所に着いた。向こうは日々、何百人という観光客を相手にしているので、当然、私の顔など覚えているわけもない。私のほうも、前回、金額を聞いたのは男性だったことは記憶しているが、どのような男性だったのか全く覚えていないような状況であった。

  商品の前で、腰を低くして品定めをしていると、「どうですか?」と声をかけられたので、見上げると、高校生ほどの男の子だった。
  「いくつか欲しいのだけど、この一番小さいものでいくら?」と聞くと
  「一番小さいものは100バーツで、これが150、それからこれが200で…」との説明に、前回聞いたのと同じ金額かなという印象を持った。まー、とにかく、同じ商品を扱っている3軒の中で一番安いのは確かなようである。
  ガラス製品ばかりを扱っていたが、私が欲しい「ヤドカリ君」は、各サイズ合わせて全部で20個ほどであった。
  その中でも、お気に入りの「小」は半分ほどであったが、商品の中にはガラスの足が取れているものや、貝殻の一部が欠けているものもあったので、そんなに選択肢があるわけではなかった。
  「小」を4つ、「中」を1つと、ガラスだけでできたハリセンボンを1つ選び、「いくら?」と彼に尋ねた。
  彼は電卓片手に計算を始めた。「小が100で、それが5つだから500、あとそれに150の中が1つで、全部で650」という感じで、私に電卓ではじいた数字を見せたのである。
  一つ一つの金額は分かっていたので、電卓がなくてもそのくらいの足し算は私にもでき、私の頭の中の「650」という数字と一致した。
  さー、問題はここからである。向こうが提示したそのままの金額で買うのは、あまりにもバカバカしいし、そういう行為は相手に対しても大変失礼なことで、「値引き交渉」という「ゲーム」をしないといけない。向こうもそれを期待しているのである。
  「オジサンは、相手が小僧だからといって容赦はせんぞ!」と意気込み、副腎皮質から出るアドレナリンの分泌量も徐々に増え、臨戦態勢を徐々に取りつつあった。
  でも、待てよ。あまり、感情的になっても大人気ないし、「日本人っていうのは…」という印象を若いうちから持たれても、日タイの友好関係にヒビが入りかねないので、深呼吸を何度か試み、呼吸を落ち着かせた。
  はなから無理な数字を提示するのも常識に欠けるので、「500で行こう。そうだ、500がよい。すると、向こうは一応Noと言ってきて、600と言うに違いない。そこで、私もNoと言って550と言って、向こうもちょっと迷ったような振りをして、しようがないなー、みたいな感じで、OKサインを出してくるはずだ。」と自分なりにシミュレーションをしてみた。
  彼が持っている電卓を手に取り、650の数字をクリアし500と打って、彼に見せ、彼がどう出てくるか身構えた。
  すると、特に躊躇する様子もなく「OK!」とうなずいている。
  「あら?」いう感じで、一気にアドレナリンの分泌はゼロになった。しかも、うれしいことではあるのだが、「もう一つおまけに、小さいのサービスね。」とか言って、小さなヤドカリ君を差し出すではないか。
  「小僧、この日本から来たオジサンを馬鹿にしているのか?!」とまでは言わなかったが、あまりにも予想していた事態とは違っていた。
  しかし、そうなってくると「初めからもっと安く言っておけばよかったかな?」という思いが浮かんでくるが、いくらなんでも私が提示した金額で「OK」と言っているのに、そこから「いや、400しろ!」とかは口が裂けても言えない。明らかなルール違反である。国際ルールに反する。
  かくして、私は、ヤドカリ君の小を5つと、中を1つ、それとハリセンボンを1つ、割れないように細かくシュレッダーされた新聞紙の入っているダンボール箱に入れてもらって、宿に向かうのであった。


 

ガラス細工のおみやげ。ただガラスだけでできたものもあったが、私のお気に入りは本物の貝殻つきの「ヤドカリ」である。



私がお土産に買った「ヤドカリ君」たちです。一番右は、ガラスだけでできたハリセンボン。



石鹸を花形にカービングして色をつけたもの。バンコクの露店でも売っているのを良く見かける。売っている人がその場で削っていたり、色を付けていたりすることもある。

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