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旅に出よう(海外、その2)「モロッコヘ」

 

■ タンジェへ ■

 スペインのグラナダからアルヘシラスに下り、そこからフェリーでジブラルタル海峡を渡りモロッコのタンジェに入っている。およそ2時間の乗船となる。グラナダでだと思うが、そこで出会った日本人が、やはりモロッコに行くというので行動を共にしている。ただ、アルバムには彼が写っている写真は1枚も貼っていない。

 アルヘシラスでフェリーを待っている間、別の日本人が話しかけてきた。彼もモロッコに行くというので、「じゃあ、一緒に行きましょう!」と言うことになった。異国の地で、乗船時間の2時間なんてあっという間である。フェリーがタンジェの港に到着すると、我々外国人旅行者にまず入国手続きを済まさなければならない。

 私も、グラナダから行動を共にしている日本人も問題なく入国できたのだが、アルヘシラスで話しかけてきた人は管理官となにやらもめているようだ。私たちは入国してしまったので、もう彼と話すことはできなかったのだが、彼のパスポートは我々の持っているもの(赤色)とは異なっていた。

 想像するに在日の人だったに違いない。恐らく北朝鮮国籍だったのではないだろうか。国交がないということで入国することができなかったのであろう。

 

■ 臆病者の自分がいたわけである ■

 さて、入国をし、両替をしてから最初に行わなければならないのが、その日の宿探しである。記憶も曖昧なのだが、「地球の歩き方」のモロッコ編は持ち歩いているはずである。それを頼りに宿探しをしていると、しつこく「オレが安い宿を紹介してやる」と現地の人が付きまとって来る。「ガイドブックを持っているから大丈夫だ!」と言ってもそう簡単に諦める輩ではない。

 いろいろと話しかけてくるが、こういうときは無視するのが一番。しかし、そんな輩の中の一人が執拗についてくる。ガイドブックの評判の良さそうなホテルがあったので入ろうとすると、「このホテルを紹介しようと思っていたんだ!」と言うではないか。「いい加減にしてくれ!」と言いたい。

 受付で「泊まれますか?」と尋ねると、ツインの部屋が空いているということなので、チェックインすることにした。しかし、あの輩はしつこく部屋までついてくる始末である。私たちは荷をといていると、「観光ガイドをしてやる」「おいしいレストランを紹介してやる」といろいろと話しかけてくるが、とにかく相手にしないのが一番である。

 彼もこれ以上言っても無駄だと思ったのか、最後にこう言いだしたのである。「ここまでのガイド料を払え!」と…。「はっ?」とあっけにとらわれたが、ベッドに横になり無視をしていた。そうすると、「俺はカラテが得意だ!」とか「仲間を呼んでくるぞ!」と、今度は脅しにかかってきた。

 もちろんただのはったりであったと思うのだが、私は旅の疲れも多少出ていたし、だんだん不安を覚えるようになってきた。横のベットに横になっている彼に「どうする?」と聞いたが、「絶対に払わないから!」との返事。「そうだよな…」とも思ったが、例の輩は一向に消える気配はない。

 私はたまりかねて「いくらだ?」と聞いてしまった。そうすると「27ドルだ」との返事。少し落ち着いて食事などもしたいという気持ちもあり、ベッドで横になっている彼に「オレ、17払うから」と提案してしまったのである。彼の方も、「仕方がないな…」と折れてくれた。何とも情けない話である。

 輩に27ドルを手渡すと、「悪いな!」と満面の笑みを浮かべて部屋を出ていった。私は「助かった!これで落ち着ける」という安堵の気持ちがこみ上げてきた。

 翌日、ホテルの近くの市場を観光していると「ヘイ!」と声を掛けてくるものがいるので振り返ると、例の輩がカフェで友達何人かと食事をしているところであった。もちろん私たちは無視をして通り過ぎたが、きっとあの27ドルで友達にカフェで御馳走していたに違いない。そして、私たちを見かけたときは、友達に「あれが、例のカモの日本人だぜ!」とでも話していたのだろう。それを思うと、安堵の気持ちよりは「後悔」の念の方のが強くなり、情けないが「臆病者の自分がいたわけである」以外の何物でもない。「日本人はカモになる」という前例を作ってしまったのであれば、後の旅行者に誠に申し訳ない限りだ。

 

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